牛頭は羅刹
2012/11/29 Thu. 16:38 [edit]
『 千 葉 城 』
『猪鼻城』 とも言われ、大治元年(1126年) 千葉常重は此の地に本拠を移し構えた。
以後13代330年もの永き間存続した城である。
常重の子・常胤の代には石橋山の合戦で敗北した源 頼朝をよく助け、千葉氏は全盛期を迎えた。
室町中期に、足利氏と上杉氏との抗争が激化、巻き込まれた千葉氏は次第に分裂の憂き目を見る。
康生(1455年)の時期に、一族の謀反襲撃に遭い、遂には城は炎上滅亡へと相成った。
千葉城が聳える「亥鼻公園」の一角に、どうも不思議な記念碑が建っている。
『原爆慰霊ノ塔』である。 塔の上には小さな丸い球が鎮座しているだけの簡素なものだ。
『 七 天 王 塚 』
千葉城跡の麓にある千葉大学医学部構内には、千葉市指定史跡・文化財である「七天王塚」がある。
北斗七星を模るように配置された七つの塚は、「七天王塚」とも「七つ塚」とも呼ばれ、
疫病・災害を除く神として崇められている。
千葉大医学部だけあって、牛頭王(医薬の神)を祭っているのか? 偶々なのだが・・・
冷気を帯びた鬱蒼とした木立は、古墳だったとも言われている様だ。
千葉城がある猪鼻山は、川と断崖に面した天険の要塞の地でもあり、
千葉氏が一族の繁栄を願い、「七天王塚」には牛頭王が祀られている。
又一説には、七天王塚は七人の兄弟を葬った墓であるとか、
平 将門の七騎武者の墓であったとも言われているが、果たして真相は藪の中と言うべきなのか?
医薬の神とか疫病を防ぐ神とか言われる「牛頭王」だが、こんな面白い仏教説話がある。
『 冥 途 へ の 旅 立 ち 』
四十九日・一周忌・三回忌、などの事を書いた『十王経』というお経がある。
臨終を迎える人がいると、閻魔大王が獄卒を使わすとある。
奪魂鬼・奪精鬼・縛魄鬼という聞くも恐ろしい名前の鬼たち。
人の魂を抜き取り、命の精気を奪い取り、魂を縛り上げ引き立てると言う羅刹たちである。
葬式の出そうな家の門のあたりの庭には、羅刹たちが潜んでおり、何処からともなく庭の鳥が・・・
一羽は「カンロウ」と言う名の鳥で、‟ベットトンギジュ” と鳴き、
もう一羽は「カラス」で、‟アワサッカ” と、気味の悪い鳴き声を立てるという。
庭の茂みには二匹の鬼が、炎に包まれた火車(荷車)を引いて、
亡者となって彷徨い出てくるのを、今か今かと待ち構えている。
この二匹の鬼も閻魔大王の使者で、一方の鬼の頭は‟牛の頭”を持った姿から、「牛頭」と呼ばれ、
もう一方の鬼は、馬の頭を持っている事から、「馬頭」と呼ばれる。
逝く人は断末魔の苦しみに耐えているのに、外の庭では牛頭と馬頭の羅刹が、
今か?今か?、早く死ね・早く死ね、と待ち構えている。
死での旅が始まると、牛頭・馬頭の火車に載せられて、冥途への第一歩を歩む事となる。
「七天王塚」に崇め祀られている‟牛頭”、死を催促する ‟牛頭” も、同じ‟牛頭” とは思えないが、
『所変われば、品代わる』とも言われる如くに、‟牛頭” もその意味が変わるのだろうか?
人間が勝手に作る神や王や仏の役目って、「こんなもんなの~?」
『猪鼻城』 とも言われ、大治元年(1126年) 千葉常重は此の地に本拠を移し構えた。
以後13代330年もの永き間存続した城である。
常重の子・常胤の代には石橋山の合戦で敗北した源 頼朝をよく助け、千葉氏は全盛期を迎えた。
室町中期に、足利氏と上杉氏との抗争が激化、巻き込まれた千葉氏は次第に分裂の憂き目を見る。
康生(1455年)の時期に、一族の謀反襲撃に遭い、遂には城は炎上滅亡へと相成った。
千葉城が聳える「亥鼻公園」の一角に、どうも不思議な記念碑が建っている。
『原爆慰霊ノ塔』である。 塔の上には小さな丸い球が鎮座しているだけの簡素なものだ。
『 七 天 王 塚 』
千葉城跡の麓にある千葉大学医学部構内には、千葉市指定史跡・文化財である「七天王塚」がある。
北斗七星を模るように配置された七つの塚は、「七天王塚」とも「七つ塚」とも呼ばれ、
疫病・災害を除く神として崇められている。
千葉大医学部だけあって、牛頭王(医薬の神)を祭っているのか? 偶々なのだが・・・
冷気を帯びた鬱蒼とした木立は、古墳だったとも言われている様だ。
千葉城がある猪鼻山は、川と断崖に面した天険の要塞の地でもあり、
千葉氏が一族の繁栄を願い、「七天王塚」には牛頭王が祀られている。
又一説には、七天王塚は七人の兄弟を葬った墓であるとか、
平 将門の七騎武者の墓であったとも言われているが、果たして真相は藪の中と言うべきなのか?
医薬の神とか疫病を防ぐ神とか言われる「牛頭王」だが、こんな面白い仏教説話がある。
『 冥 途 へ の 旅 立 ち 』
四十九日・一周忌・三回忌、などの事を書いた『十王経』というお経がある。
臨終を迎える人がいると、閻魔大王が獄卒を使わすとある。
奪魂鬼・奪精鬼・縛魄鬼という聞くも恐ろしい名前の鬼たち。
人の魂を抜き取り、命の精気を奪い取り、魂を縛り上げ引き立てると言う羅刹たちである。
葬式の出そうな家の門のあたりの庭には、羅刹たちが潜んでおり、何処からともなく庭の鳥が・・・
一羽は「カンロウ」と言う名の鳥で、‟ベットトンギジュ” と鳴き、
もう一羽は「カラス」で、‟アワサッカ” と、気味の悪い鳴き声を立てるという。
庭の茂みには二匹の鬼が、炎に包まれた火車(荷車)を引いて、
亡者となって彷徨い出てくるのを、今か今かと待ち構えている。
この二匹の鬼も閻魔大王の使者で、一方の鬼の頭は‟牛の頭”を持った姿から、「牛頭」と呼ばれ、
もう一方の鬼は、馬の頭を持っている事から、「馬頭」と呼ばれる。
逝く人は断末魔の苦しみに耐えているのに、外の庭では牛頭と馬頭の羅刹が、
今か?今か?、早く死ね・早く死ね、と待ち構えている。
死での旅が始まると、牛頭・馬頭の火車に載せられて、冥途への第一歩を歩む事となる。
「七天王塚」に崇め祀られている‟牛頭”、死を催促する ‟牛頭” も、同じ‟牛頭” とは思えないが、
『所変われば、品代わる』とも言われる如くに、‟牛頭” もその意味が変わるのだろうか?
人間が勝手に作る神や王や仏の役目って、「こんなもんなの~?」
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category: 雑感
コメント
やられた!
こんばんは!親父様。
まさかの今回の大停電。
軽い感じで思っていたら、えらい目に・・・
最初はすぐに“復旧するべ”と思っていたら。
自分の地域は一日半ダメ。
思ったことは、“電気必要”。
我が北海道は、冬は暖房が無かったら無力。
それを実感しました!
薪なら違うのかも知れないが。
ただ、我ら兄弟何とか生き延びました!
そんな近況報告でした。
昔なら・・・
‟まれすけ”さん、こんにちは
先日の大停電、大変な目に遭いましたね~。
一日半も停電したなんて、経験した事もなかったでしょうから。
電化・電化と如何にも最先端の生活の様に思っている人が多いでしょうが、大間違い!!
原始的暮らしが一番な時も有るのですね~。
北海道では薪ストーブを使う人も多いのでしょうが、古い物の方が役に立つこともあるのですよね。
昔の生活様式を考え直す時期に来ているのかも?ね・・・
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