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こんなもんなの~?

趣味の写真を添えて、日々の『戯言』を・・・

昔日の名残り 

『 海老川は この浦に天惠を運び続けた 』

古来より 「生命の母」 と言われた海は、漁師にとって ”生命” そのものであった。

東京湾に注ぐ海老川は、豊かな栄養を運び豊富な魚貝類を育てた。

徳川家康は、上総東金へ遊猟の際、船橋御殿に宿泊したが、船橋浦の漁師は、生魚貝類を献上した。

家康公は此れを殊の外歓び、以後も続けて献上する事となった。

江戸前随一と言われた船橋浦は、魚貝類の豊富さから漁師垂涎の的であった。

『 倭の宇陀の 真赤土のさ丹 着かばそこもか人の 吾を言なさむ 』  万葉集

2011-10-08 華3152

真赭色と言うのか? 土器色とでも言うべきか? 最古の酸化鉄顔料として用いられた塗料であるが、

錆び塗れのボラード(係留柱)がそんな古さを感じさせる。

色彩に生の歓びや悲しみを感じるとすれば、動かぬ漁船を繋ぐボラードの錆び色は、

男性的リアリズムに相応しい、枯淡な侘び寂びの境地色であろうか?

『 牡蠣殻のうつせ貝もさびたり 』

2011-10-08 華3153

漁港の空き地の片隅に、僅かながらに遺された牡蠣殻が捨ててあった。

豊穣の海 ”船橋浦” とは言え、カキの養殖が営まれていたとは知らなかった。

江戸前と云えば、浅草海苔や寿司ネタのアナゴやコハダは良く知られているが・・・

人の気配も無き漁港の片隅に、捨てられた牡蠣殻を眺めていて、思う事は、

「淋しい」感情ではなく、「風雅の閑寂としたサビ」を感じる。

『 ”色即是空” の無常感 』

2011-10-08 華3154

お役目を終えた軍手が、無造作に捨てられていた。

「儚い」 とも 「空しい」 とも言う感情が惹起しないのな何故だろうか?

死から生が始まり、また元の死に戻った、ただそれだけの事だから。

ネガティブな意味を含む 「儚い」 であるが、

打ち捨てられた軍手を眺めていて、こんな気持ちになった。

「儚い」 と言う事を、其れを其れとして自覚すれば、何かを取り戻せる気がして来た。

軍手が今、ここに在る事自体が、計る事の出来ない何かを取り戻してくれると。

『 レンズを通した、ミクロの世界 』

2011-10-08 華3155

曾ては浅利貝の採取に使われた ”マンガン” が、一か所に置き捨てられていた。

中の一つの ”マンガン” には、未だ赤色のペンキの後も生々しさが伺えた。

写欲をそそられたのか?思わず一枚パチリとシャッターを切るが、この時ふと思った事がある。

ファインダーの中に、全体が見える様な気がしているが、それは錯覚でしかなく、

前も後ろも回りも見ていないで、見ているのは世界の一部分だけと気が付くのである。

”マンガン” の赤く塗られた其の色に、心惹かれ一生懸命に見て撮影するが、

結局は只それだけと云えば、其れだけなのである。

レンズを通さなければ、頸さえ回せばぐるっと一周、世界は開けるのだが・・・

「一期一会」 という言葉があるが、今見ている ”マンガン” も、今この状態は見納めかも知れない。

ミクロの世界をフィルムに記憶させるよりも、深く心に刻む方が良いのかも?

『 廃屋に かくれんぼする 浜の猫 』

2011-10-08 華3156

船具置き場の小屋の隙間で、此の猫に出会った。

「それ以上近づくと逃げるぞ~!!」 とでも言いたげな顔つきであった。

早朝の漁港は、活気があるのでは?と思い出掛けてみたが、

漁師にも使役者にも、只一人も出会う事はなかった。

静まり返った漁港が、結果的に良き思いに耽らせてくれた。

何も無い早朝の漁港に思う事って、「こんなもんなの~?」



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category: 雑感

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コメント

早朝…

こんにちは。

早朝の浜で、釣りに行って朝食を摂って居る間に買ったばかりのリールを付けた竿が流されてしまったり、漁から戻ってきた漁船から魚を貰って焼いて食べたり、漁網に引っ掛かった土左衛門を見たり、外海が荒れて居るので防波堤の内側で釣っていて波に流され座ったまま海中へ落ちたりと…いろんな事が有りました。

musselwhite #HfMzn2gY | URL | 2014/03/24 14:12 - edit

写真は時として、美しい想いを現実に引き戻します。
確かに、見ているものは一点集中。
しかし撮った写真には、見ていなかったもの、見えていなかったものが沢山写っているものです。
だから写真って面白いんですよね。
カメラは素直ですね。
私もその素直さに従わなければと思います。
写真作りの醍醐味でもあるのです。



一ノ瀬 #- | URL | 2014/03/26 06:45 - edit

陸釣りなら・・・

”白熊”さん、こんばんは

漁港の近くで育った自分ですが、釣りはどうも苦手ですね~。
理由は、ゴカイとかムシを針に付けるのが嫌いなので。

私が中学の頃なら、浜ではサヨリなんかは、猫が跨いで通ると言われ程で、
東京で舌平目と言われる魚は、田舎ではレンチョウといい、安っぽい魚でした。

海鮮物は北海道や瀬戸内海に限る!!
東京では美味い鮮魚は庶民の舌には乗らない。

アッ、そうだ!!そう云えば、釣りは好きだった。陸釣りならね・・・

夢旅人 #- | URL | 2014/03/26 21:06 - edit

携帯で充分

”一ノ瀬”さん、こんばんは

EOSが重くて肩が凝る。そこで少し軽いLEICAをと。

M9P なら少しは安いか?と思いきや、どうしてどうして、さすがにLEICAだね~。
まぁ、夢を見るだけなら金は掛らないないから、ね。

ブログ用の写真なら、どんなカメラでも勿体ないくらい。
携帯でも済むような写真しか写さないのだから・・・

夢旅人 #- | URL | 2014/03/26 21:12 - edit

船橋で牡蠣ですか!
それは意外な感じですね。
牡蠣はどこでも採れる、養殖できるってことか。
まあ確かに北海道・岩手・宮城・浜名湖・三重・舞鶴・兵庫・岡山、
そして広島などなど、いろんなとこで採れるもんな~。
船橋産の牡蠣は果たしてどんなお味だったのか?
気になるな~(^_^)/

ちくわ #- | URL | 2014/03/27 18:20 - edit

何処へ?

”ちくわ”さん、今晩は、コメントの返事が遅れてゴメン!!

船橋で牡蠣の養殖・・・そうなんです、私も初めて知りました。
牡蠣の養殖は、広島が一番とは昔より言われていますね。
牡蠣筏の間をカヤックでスイスイと言う訳には行きませんが・・・

広島で一年が過ぎ、色々な所へカヤックを漕いだもんですね。
何処が一番記憶に残ったのでしょうか?
宮島?回天の島?・・・皆、私には懐かしい場所です。

さぁ、今度は何処へカヤックを漕ぐのでしょうか?

夢旅人 #- | URL | 2014/03/28 22:07 - edit

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