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こんなもんなの~?

趣味の写真を添えて、日々の『戯言』を・・・

報道写真家 

『 国家権力を震撼させ続けた、報道写真家 』

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その名は、”福島 菊次郎”。

ジャーナリスト界で、今となっては伝説の報道写真家となっている。

山口県に生まれ時計店を営んでいたが、商売に失敗し離婚。

三人の子供を抱えて上京し、カメラで身を立てる事となる。

国家権力にお役所仕事に、そしては天皇の戦争責任まで問う問題作を発表。

あまりの激しさに、家を焼かれる憂き目に遭うが、

撮り貯めたネガフィルムは子供が持ち出し難を免れる。

考える事あり、山口県の屋代島(周防大島)からそう遠くない離れ無人島に住む事となる。

病に倒れ、ドクター・ストップがかかり、屋代島に入り自給自足の生活を送る。

少しばかり小高い場所にある自宅の裏庭で野菜を作り、10分ばかり下り坂を歩けば其処は漁港。

ノンビリと釣り糸を垂らし、釣果が有ればその日の夕食にと、日々心穏やかに・・・

そんな彼の生き方に共感を抱き、東京から来た若い女性と同居生活、そして犬一匹と・・・

ある時、菊次郎さんの事を耳にして、共感を覚え大島に何回か会いに行った事がある。

福島氏も悦んでくれ、何時間も和気藹々とした話に楽しい時間を過ごした記憶が蘇る。

『 堅い信念を抱き続け 』

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菊次郎は言う。「問題自体が法を犯したものであれば、報道カメラマンは法を犯してもかまわない」

       「真実が隠され日本全体が嘘っぱちの嘘っぱちだから、

        表に出ないものを引っ張り出して、叩きつけてやりたい」 と。

『 私の写真を撮ってくれ、このままでは死んでも死にきれない。

            仇をとってくれ!!』


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ヒロシマの原爆被害者:中村杉松さんは遺言の様に託した言葉。

菊次郎さんが残した作品集には、

「ニッポンの嘘」 「ヒロシマの原爆症」 「山口県祝い島」 「安保と自衛隊と兵器産業」

「三里塚闘争」 「天皇の戦争責任」 「殺すな、殺されるな」

「死んではいけない、青木ヶ原樹海」 そして、「放射能汚染のフクシマ」等などがある。

菊次郎さんに逢った時、一つのお願いをされた。

山口県宇部市の市民文化会館での作品展「天皇の戦争責任」 開催の依頼だった。

写真展開催を申し込むが、「 ”天皇の戦争責任” ではね~、無理ですよ」と。

全国での写真展の開催は断られる事が多く、協力者も少なかったと苦渋に顔が堅く・・・

『 成田国際空港・三里塚闘争 』

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報道カメラマンといえば、すぐ思い浮かぶのは戦場カメラマンであろう。

ロバート・キャパは誰でもが知る戦場カメラマンで、日本人でも数人の名が浮かぶ事であろう。

菊次郎氏は、国内に多くの問題を抱えているのに、なにも外国にまでと言う。

山口県祝い島の原子力発電所問題にも積極的に取材をし、

人間の科学の智慧で創る原発は、何時かは必ず問題を起こすと、未来を見通してもいた。

現に、福島・東電原発事故は、彼の予言の如くに爆発事故を引き起こした。

政府も行政も東電も、被害者救済には目も向けず、放射能問題にも手が回らい状態だ。

原爆被災の地・ヒロシマでスタートをしたキャリア、その最後の現場として向かった先は、

原子力発電所爆発事故の地・フクシマだった。

『 菊次郎、も一つの顔 』

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異色の報道写真家・福島菊次郎だが、

大島で自給自足の生活を楽しみながら、金銀細工のカザリ職人として自由を楽しんでいた。

小さな昆虫や野の草花をモチーフにし、オパールなどの宝石をあしらい小さな作品を作っていた。

その腕前は、東京のデパートなどで個展を開く程のものである。

国家の責任を追及する報道写真家だから、国からの援助は受けないと年金などは受け取らない。

そんな頑なな信念を持つ反面、宝飾デザイナー・カザリ職人としての優しい一面を併せ持つ。

東京から若い女性が彼の生き方に惚れ、僻地まで付いて来た事も頷ける

『 ペンは剣よりも強し 』

イギリスの政治家・小説家である、ブルワー・リットンの戯曲「リシューリュー」の名句。

時代の生き証人として膨大なネガフィルムを残している。

「自分が死んだら、ネガフィルムは全部、共同通信に寄付する」 と菊次郎氏は言う。

剣より強いのはペンだけでは無い。 現実を写し取った写真もペンよりも強いであろう。

もう30年も前に逢っていた頃の、孤高の報道写真家・福島菊次郎氏との想い出。

福島原発事故問題が一向に進まない事に少々いらだちさえ覚える。

写真の持つ大きな力の一つって、「こんなもんなの~?」



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category: 雑感

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コメント

写真は、確かに大きな力を持っています。
その人がなぜその写真を撮るのか。
その写真が何の意味を持つのか。
正しく物が理解できない人は、疑問を投げかけたこの手の写真を理解することは出来ないのでしょう。
常識が何なのかさえ分からなくなっているような世の中ですが、
私は、出来る限り常識のある考え方をしたいと思います。
そして出来る限り自由に生きたいとも思っています。
福島菊次郎のような生き方も、良いのだと思います。

一ノ瀬 #- | URL | 2014/04/09 21:58 - edit

こんなすごい人がいるんですね!
ちょっといろいろ調べてみようと思います。

ちくわ #- | URL | 2014/04/10 16:36 - edit

凄い方ですね。(@_@;)

私は、優柔不断で行動力が伴わないところがありますから、この方の強い信念を見習いたいと思います・・・(・・;)

なんせ、私は性分がのんびり屋で、何かと対峙するということが苦手なものですから・・・^_^;

妖精ボージー #- | URL | 2014/04/10 21:12 - edit

爪の垢を?

”一ノ瀬”さん、こんにちは

「爪の垢でも煎じて・・・」って言葉が有るが、
菊次郎氏の爪の垢を煎じて・・・飲む勇気はないね~。
だって、あんな生き方は絶対出来っこないから。

「お勉強をしないと」、そうですね~、人生何時までも経ってもお勉強・お勉強。

夢旅人 #- | URL | 2014/04/11 12:17 - edit

再会したいが・・・

”ちくわ”さん、こんにちは

福島原発では、解決できない事件ばかりが発生している。
そんな時に、菊次郎氏の事を想い出した。

家を焼き討ちされ、無人島でドクター・ストップ。大島に戻り自給自足。今は柳井市での活動中。

「気骨がある」人って、菊次郎氏のような人間を言うのでしょうね。
普段、遭って話していると、何処にそんな気骨というか、元気が有るのか不思議と大人しく優しい好々爺ですよ。

父が写友だったせいで、私も知り合ったのですが、今は遠く離れているので再会も難しいですが、是非も一度会いたい写真家ですね~。

夢旅人 #- | URL | 2014/04/11 12:25 - edit

残念だが・・・

”妖精ポージー”さん、今日は!!

優柔不断な生き方・・・これって誰でもが ”そう” ですよね。
菊次郎氏の様な生き方なんて出来っこない。
見習うべき点は多々あるのですが、自由気儘に生きてきた身には、想像を絶するほど厳しい生き方です。

野菜を育て、釣り糸を垂れてのんびり過ごす時間、そして小さな昆虫などに向ける眼差しの優しさ、何処にあんな反骨精神が宿っているのでしょうか?

世の中、どうにもならない事ばかりだが、政府に行政に、そして企業の悪癖に・・・カメラを通して我々に忠告を。
少しは見習いと思うのですが、元来無責任な生き方ばかりして来た自分には、到底無理・無理です。残念ながら・・・

夢旅人 #- | URL | 2014/04/11 12:33 - edit

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# |  | 2014/04/11 17:24 - edit

一番強いのは・・・

”白熊”さん、今晩は

スゴイですね~、本当に。
30年以上も前の事なのですが、こんなにも信念頑固で優しく穏やかな人と出会った事もありません。

国家に楯突き、年金も拒絶するなんて。
曾て戦場で弾に当たり命を落とした知人(TVカメラマン)をはじめ、報道カメラマンは何人か知っていますが、こんなにも頑なな生き方をした人は初めてでした。

軟弱な人生を送って来た私には、到底真似する事は出来ないのですが、
三人の子供さん達は父親のそんな生き方をどう思っているのでしょうか、ね?
娘さんは父親の生き方に尊敬の念を抱き、息子さんも立派な社会人との事でしたが、やはり父親の背中を見て、子どもは育つのでしょうか?

何が原因なのか?知りませんが、奥さんとは離縁された。
男性と女性の生き方には、格段の隔たりがあるという事なのでしょうか?

ペンもカメラも、剣よりは強いと言うが、一番強いのはやはり女房なのでしょうね。
あぁ~、私も気を付けなければ・・・その内に憂き目に遭う事となるのか。

夢旅人 #- | URL | 2014/04/11 19:25 - edit

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