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こんなもんなの~?

趣味の写真を添えて、日々の『戯言』を・・・

”襲” は、花の風情 

『 桜色に 衣はふかく染めて 着む花のちりなむの ちかたみに 』

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            国立歴史民俗博物館 入口展示室

脊柱管閉塞症で、歩く事も侭ならぬ状態になり、早くも二か月になるか。

季節は最高と言うのに外出が思うように出来ず、一番困るのは撮影に出かけられない事なのか。

当然ブログにUPするカットも在庫が無くなった。

過日撮影した博物館で観た衣装で感じた事でもUPし、前回の続きとして誤魔化すとでもしましょうか・・・

『 花の風情を、”襲” の色に・・・』

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          街売りの行商娘?

平安時代になり、貴族たちは時節時節に咲き誇る花に思いを寄せて・・・

心動かされ、自然の花の姿の移ろいに感受性が高まり、彼らの教養となった。

『古今和歌集』 には、貴族たちの色彩に対する感情表現が顕著に伺える。

奈良時代から平安時代にかけ、直接な色より ”襲” の様な花の風情を衣に移す事に心を砕いた。

女性の十二単の様に、また男性の束帯姿にも、何枚かの衣を重ねた色彩の衣装で装いたいと思い出す。

『源氏物語』 にも、「桜の唐の綺の御直衣、葡萄染の下襲、裾いと長く引きて・・・」

光源氏も少しばかりお洒落をして、桜色に染まる ”襲” の直衣を着用していたようだ。

『 ”きもの” で、散策。祭りを楽しむ 』

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            木挽きの夫婦

近年、全国の街々で、”きもの” を着て街中を散策し、浴衣を着て盆踊りを楽しむ外国人観光客が増えた。

浮世絵の影響を端として、”きもの” 文化が西洋人の目を引き、最近では一種のブームを呼んでいる感がある。

”洋服” は、胸や腰を締め付けるが、”きもの” は、たっぷりとした袖と裾で思いの他、楽な着こなしが出来る。

動き易く自由度の高い合理性と機能性を兼ね備えている ”きもの” は ”洋服” に比べれば、着心地もよい。

手の込んだ織・高度な刺繍・染色の技術、そして花鳥風月の華麗なデザイン、西洋人が虜になるのも理解出来る。

『 ”麻” の着物は、贅沢品?』

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            焼きイワシ売りの少女

博物館内には、江戸時代の庶民の着物姿が展示されていた。 行商娘に樵の夫婦・いわし売り娘が。

これらの ”きもの姿” には、豪華さも華麗さも無いが、簡素な中にも機能性を備えたものであろう。

現代でも茶道や華道に参列するご婦人たちは、一般的には ”着物姿” である。

ただ哀しい事には、清潔で機能性さえ満たしていれば充分であろうに、

前回はあれを着たので、今回はどれにしようか?・・・なんて、くだらない事に心を割いている。

三体の庶民の生活着である ”きもの” を眺めていると、決して質素な ”きもの” ではない。

色と言い風合いと言い、苧麻なのか?糸芭蕉から紡ぎ出される世界でも希少な布、「芭蕉布」 では?と見間違う。

素朴な柄を控えめにあしらった柄が、日本人の美意識の豊かさを感じさせる。

絣・紬・縮・小紋・友禅・紅型・染付・等々、織にも染にも多彩は素材と技法が用いられる日本の ”きもの”。

中国からもたらされた染織技術は、法隆寺や正倉院を見れば確かにそうであるが、

次第に日本独特な技術が取り入れられ、能装束などの重要文化財は日本独的な技術で中国の影響は全くない。

一頃、”辻が花” に代表される縫い締め絞りが人気を博したが、これも日本独自に発達した技法である。

総鹿の子絞りや縫箔・金紗の様な豪華な装飾布でなくとも、芭蕉布の如き素朴な味が私は好きである。

肌にベタつかず、苧麻のさらりとした質感は夏に珍重される着心地の良い ”きもの” である。

更に苧麻よりも張りがあり、さらりとした風合いの芭蕉布は世界でも類を見ないもので、今では超高級品か。

私は一年を通して和服を着る事が多いが、芭蕉布や苧麻の ”きもの” は一枚も持っていない。

昔は庶民の手の届く ”きもの” だったのか? 何時かは一枚は欲しいと思うね~!!

アッ、そうそう、無い物ねだりは、苦の始まりと言うから、諦めるとしましょうか。

博物館でのつぶやきって、「こんなもんなの~?」


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category: 雑感

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