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こんなもんなの~?

趣味の写真を添えて、日々の『戯言』を・・・

浦安と ”青べか” 

『 こましゃくれた、ちょっと悪ガキな ”長” が面白い 』

何年前の事となるだろうか? 浦安を散策したことがあった。 カメラを友に。

浦安駅から、魚市場を見学、旧江戸川沿いに歩いていると、「船宿・吉野家」 に出逢う。

堤防には大きく魚の名前がペンキで描かれ、緑色の釣り船が何隻も客待ちをしていた。

その時には、まさか 「青べか物語」 に出てくる 「船宿・千本」 とは気が付かなかった。

「船宿・吉野家」 から歩を進め、宇田川家旧宅や大塚家旧宅を尋ね、浦安市郷土博物館を楽しんだ。

「船宿・吉野家」 は、後に三代目店主となる長太郎と作者の周五郎が主人公の様な短編小説である。

”蒸気河岸の先生” と呼ばれた周五郎は、一人の狡猾な老人に ”青べか” と呼ばれる青く塗られた、

今にも壊れそうな平底船を買わされ、暫くの間は乗る事も無かったが、後には・・・

其の小舟 ”青べか” で浅瀬や用水路に乗り出し、釣り糸を垂れたり昼寝を楽しむようになる。

青年期の一時期を浦安で過ごした周五郎は、当時の体験を基として ”青べか物語” を執筆。

悪ガキ ”長” と”蒸気河岸の先生” との会話に、思わず笑みが湧く。

小さな漁港の、人情味あふれる人たちが織りなす人間模様、海辺の下町風景描写は、

今となっては忘れ去られた、昔の懐かしい生活を偲ぶことができる。


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「青べか物語」 は、”周五郎のヴァン” を友に・・・

芳爺さんという老獪な常識離れの老人に、騙され平底船を買わされ、

後の 「船宿・吉野家」 の三代目・店主となる、少々こましゃくれた小僧:小学三年生の”長” や、

”倉あなこ” と呼ばれる温和な少年に、現代離れした浦安の下町漁港を素描した、日々の想い出を綴る。

山本周五郎という作家は、少しばかり変わり者で ”臍まがり” と呼ばれるが、

大衆小説に反骨精神を抱き、文学に純も不順もないと己の意志を貫き通した。

直木賞を辞退するなど、その意思に曲軒精神を見ることができるようだ。

甘口・赤ワインなんて、ワインじゃ~ナイ!!というのが一般的の様であるが、

そんなワイン、 極甘口 「周五郎のヴァン」 をこよなく愛したと言われる作者である。

「青べか物語」 を読むには、「周五郎のヴァン」 がよく似合う。

”臍まがり” には、”臍まがりワイン” で・・・と言う事なのであろうか?

「青べか物語」 を読みながら思う事って、「こんなもんなの~?」


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category: 雑感

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